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第15回囲碁アマチュア竜星戦

第7回将棋アマチュア銀河戦

2015.12.28

第23回 振り駒

 皆さんは将棋を指すとき、どのようにして先後を決定しますか?実力差があるならば、強い方が後手を持つ方が自然ですし、場合によっては駒落ちになるかもしれません。
 それでは、実力が互角の場合はいかがでしょうか。えっ、じゃんけんで決めるって?それも立派な一つの方法でしょう。ですが、将棋プレイヤーならば「振り駒」のやり方は覚えておきたいところ。
 振り駒というのは、放り投げた駒の表裏の数で先後を決めること。使う駒は、上位者の歩が5枚です。この5枚の歩を両手の中でシャカシャカと振り、最後に放り投げるのです。表が多く出たら振った人が先手、反対に裏が多く出たら振った人が後手になります。このとき、立ってしまった駒や重なった駒はカウントしません。
 「私は横歩取り△8五飛戦法を指したいんです!」という人を除けば、大抵の人は先手番が欲しいと思うはず。2014年度の公式戦記録を見ても、先手から見て1257勝1146敗(0.523)となり、先手番が有利なのは明らかです。従って、楽しみで指しているアマチュアの方ならまだしも、勝敗が生活に直結するプロ棋士にとって振り駒は重要な問題と言えます。記録係が振り駒を行う際、その様子をじっと凝視しているプロはあまりおらず、盤上を見ているか、または目を閉じているというのが多数派です。ですが、心の中では皆「先手番来い!」と念じているのではないでしょうか。
 将棋界が羽生七冠フィーバーに沸いていたころ、ある噂が囁かれていました。いわく「羽生名人は振り駒も強い」。それは、何となくそんなイメージがあったことと、1992年度~1993年度のタイトル戦において振り駒で全勝していた事実とが混ぜ合わさったためでしょう。
 羽生名人は本当に振り駒でも強いのか?そんな疑問を解消すべく、タイトル戦における振り駒の結果を調べてみたところ、意外なデータが出てきました。タイトル戦で振り駒を行う機会は第1局と最終局のみ。第1局に関しては64勝60敗(0.516)と、多少勝ち越してはいるものの平凡な数字です。さらに、より重要な最終局に至っては、16勝18敗(0.471)とまさかの負け越し。
 むしろ「羽生名人は振り駒が弱い!?」という結果になってしまいましたが、最終局の勝敗(対局の結果です)は21勝13敗(0.618)とさすがの勝負強さを見せています。
 結局強い人は先手でも後手でも強いという結論になってしまいましたが、それは結果ありきの話。今まさに勝負を始めようという人にとっては、振り駒はやはり重要なところです。皆さんも振り駒をする時は、よく念じて振ると良いでしょう。ただし、結果は保証しませんが……。


これは東京の対局の様子。大きな座布団と脇息が特徴的。


よく振らないと公平性が保てない。映像を確認したところ、この時記録係が振った回数は36回。



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