tsuruno
#41 △つるの剛士 vs ▲豊田さん 82手まで つるの○勝ち(足立区綾瀬「東京武道館」棋譜再生
局中の解説(解説者 野月浩貴 七段)※解:解説者、井:井上ゆりな
解:(▲3四銀、△3八歩成−図)こう飛車を取り合った局面ですね。
井:はい。
解:ここまでのつるのさんはかなりいい。
解:ちょっと、ここ玉を囲っていったんですけど、ほんとは銀がこう(△7二銀)なっていると、百点満点。
井:はい。
解:ただ、これが離れているのが問題かな。
解:なんですけれども、なんにもほとんど駒を動かしていないじゃないですか。
解:これは、こういう戦いの場合は、かえっていい。
井:なんでですか?
解:というのは、飛車をお互いに取り合っているんだけれども、これを打ち込まれる場所がどこにも無い。
井:あー。
解:一番最初に近い形だと、どこにも打ち込まれないので、そこは長所と考えていて、後は、角とと金を作っているので、これをうまく使って攻められると良さそうですね。
井:はい。
解:ただ、やっぱり、王様の囲いがまだ終わっていないというのは、うーん気になるところですね。
解:あとは、お客様の豊田さんは3筋の銀を活用できたらチャンスが来ると思います。
解:形勢はここまでは、つるのさんが7でお客様が3です。
井:おぉ。
解:かなりいいです。
井:オッシャー!
局後の解説(解説者 野月浩貴 七段)※解:解説者、つ:つるの、客:お客様(豊田さん)
図1
図2

つ:いやー先生、もうドキドキしましたけどね。
解:そうですね。
つ:豊田くん強かったですよ。
解:強かったですね。
つ:どうでしたか豊田くん?
客:強かったです。つるのさんも。
つ:いや、とんでもないです。いやいやいや、ふふふ。
つ:けっこう序盤から激しい将棋になりましたね。
解:そうですね、いきなりビックリしましたね。
つ:先生ちょっと解説の方をお願いします。

図1

つ:こういう展開になりましたね。
解:このあたりまでは、お互いに自分の持ち味を出して戦っていたんですけど。
つ:はい。
解:今、飛車取りと銀が出た(▲3五銀)ところですね。
解:ここ非常に難しいんではないかなと。
つ:そうですね僕、引こうか、そのまま歩を置いて(△3七歩)本譜通りいこうか。
解:ここ引いたら(△3二飛)まずいですね。
つ:引いたらまずいですね。
解:ていうのは、つるのさんがちょっと良くなかったのは、銀が上がる(△7二銀)前に攻めたじゃないですか。
つ:そうなんですよ。
解:(△7二銀に)上がってあれば、引いてもよかったんですけど、上がってないんで、押さえ込まれた時に非常に弱いと。
つ:そうですね。
解:なので、ここで強気で思い切って歩を打った(△3七歩)のは、すごいいい手でしたね。
つ:そうですか。もう、ここはこれしかなかったんですけどね。
解:で、取って(▲3四銀)、取って(△3八歩成)、で先ほど(局中)の局面ですね。
解:ここで、飛車打って(▲2五飛)。
つ:これもね、どうしようかすごく迷ったんですけどね。
解:予想してなかったですよね。
つ:予想しなかったですね。
解:これは、いい手でしたよね。
つ:はい。
解:この(後手の)陣地の中に打ち込めないので、上から打って成り込もう。
つ:そうですね。
解:ここでつるのさんが長考していたので、ちょっとびっくりしたんですけど。
つ:実はですね、取った香車を、(▲2三飛成と)取ってきたら、ここ(2二)に打とうと考えていたんですよ。
解:あーあー、先の事を考えていたですか。
つ:次の事を考えていたんですよ。
解:僕は、こっち(△2二角)に逃げるんじゃないかと思って、恐れていたんですよ。あとこっち(△6四角)とか。
つ:アハハハ。
解:まー取りまして(△1九角成)、(2三へ)飛車で成ると(▲2三飛成)、歩とか香車で打たれる(△2二歩や△2二香)のが嫌なので、銀で(▲2三銀成)。
つ:そう、これで(飛車ではなく銀で)成られてしまったんですよ。
解:ええ。で、飛車打って(△3九飛)、こう成銀が入って(▲2二成銀)。
解:次の手がね、すごい良かったです。
解:桂馬を使った(▲3三桂)。

図2

解:取られそうな桂馬を跳ねたというのは。
つ:これね、先手を取られて、飛車で王手をかけられて金タダというイメージがあったので。
解:そうですね。
つ:これは跳んでおかなきゃまずいと思ったんで。
解:これ解説で百点満点中の百二十点って褒めた。
つ:あっそうですか! ありがとうございます。
解:なんか上達した証拠でした。
つ:ありがとうございます。
解:勝因は、たぶん桂跳ねが一番だと思います。
つ:あっそうですか。そんなにでも大きな桂跳ねだったんですね。
解:すごい大きいです! 百二十点ですから。
つ:おお、すごい! おお、なるほど。
解:やっぱり、遊んで取られそうな駒を使うっていうのはね。
解:これ、ホントはあとでもう一回とか跳んで(△4五桂)こっちに(5七めがけて)使えるともっと良かったんですけど。
つ:はい。
解:この手はすごい良かったです。
つ:ありがとうございます。
つ:はい、なるほどね。
つ:そしてこっから、まあ、バタバタという感じになりましたけどね。
解:そうですね、最後の寄せはちょっと危なかったですけどね。
つ:危なかったですねー。ちょっと、なんだかね。
解:ハラハラドキドキして見ていたんですけど。
つ:うん、しましたけどね。

つ:さあ、ということで豊田くん。ね、今日新年一発目の対局ということで、お兄ちゃんごめんねー、勝たしてもらいまして。
客:あ、はい。
つ:ね、あのね、今年の抱負はね、小学生に負けない!という抱負なんです。
解:アハハハ。
つ:だから、これはちょっと貫こうと思っていますので、勝たせて頂きました。
客:はひぃ。
つ:でも、ほんとにドキドキさせて頂きましてありがとうございました。
客:ありがとうございます。
解:また、頑張ってください。