tsuruno
#28 ▲つるの剛士 vs △宮澤さん 134手まで つるの●負け(習志野市役所 将棋部棋譜再生
局中の解説(解説者 勝又清和五段)※解:解説者
 
解:ちょっと、仕掛けの直前のあたりを見て見ましょう。
解:えー、つるのさんは、囲いあったら(相手の方が)堅いと思って、果敢に仕掛けてしまいましたね。
解:これは、離れ駒に手ありと言って、今の段階ですと、これ(4一の金)とこれ(4三の金)がぶらぶらして、一手こうやると(△3二金)堅くなりますから、その前に行っちゃおーと。ちょっと元気が良すぎるんですけどね。
解:えー、これ受けるのも大変なんですよ。△4五同歩と取って▲3三角成となりまして、で、ここで取り方が問題なんですけれども、銀で取ってくれれば(△3三同銀)、ちょうど桂を跳ねて(▲4五桂)、銀と銀の両取りでうまくいくという狙いですが、さすが棋歴何十年のベテランということで慣れていましたね。
解:この場合だけは、穴熊の裾があいてしまって気持ち悪いですが(▲3三角成を)桂で取る(△同桂)のが正解。
解:これならば、桂が跳ねたとしても(▲4五桂)、△同桂でとって、桂の交換ですから損しません。さらに、銀で取ってくれれば(▲同銀)、△5五角で大丈夫ということで、まったく受け間違えなかったですね。
解:第一段階としては、先攻したんですが、しっかり受けられましたということで、これは失敗と。
解:なので、けっこうしぶといですね。つるのさん。
解:このままですと、角がいないので、こうやられちゃう(△8六歩)ところですが、1回角打っておけば(▲7七角)、なかなかしぶとい手でしたね。実戦的な手ですが、これはなかなか良い手だと思います。
解:次に桂を跳ねる手(▲4五桂)を見せて、(△8六歩を)防ぐという手ですから、今度は、宮澤さんがどうするかというのが注目ですね。
局後の解説(解説者 勝又清和五段)※解:解説者、つ:つるの
図1
図2

つ:いやー先生ドキドキしましたよー。
解:お疲れ様でした。こちらも、手に汗を握りましたよ。
つ:さあ、ところで局面を振り返っていただきましょうか。
解:はい、大詰めのところを見ていただきましょう。
つ:はい。

図1

解:けっこう追い込んで詰んだかと思うんですけど。
つ:うん、まだまだでしたね。
解:大駒の効きがすごく大きいですよね。飛車の横効きは金一枚以上、馬もそうなので、なかなか詰まない。
解:この局面はこちら(後手)が勝ちそうなんですが。
解:宮澤さんの方も詰まないと思っているんでしたら、王手を一番最後に考える。
解:詰まないのに、詰ましにいってしまうと、かえって逃げられてしまうので、単に金を取っておけば(△3八銀不成)楽でしたが。
解:こう取って(△1六歩)▲同玉と逃げたんで、この後こう(△3八銀不成)だったので大変なところでしたね。
解:ドキドキだったんですね。

図2

解:この時がつるのさんチャンスで、実戦的に
つ:僕、これ取ったんですね(▲2七同玉)。
解:はい、できれば逃げたほうがよかったですね。
つ:逃げるかあ。
解:これ、時間がないと難しいんですが、こうやると(▲1五玉)、金を打つ(△1六金)一手ですよね。
解:金を一枚使わせることになるんですよ。
解:図2で▲2七同玉の場合も、一枚使わせることは使わせるんですけど、代わりに竜を使われてしまったので。
解:もう、最後の方は、駒の損得関係ないので、駒さえ使わせれば。
つ:はい。
解:(図2から)まっすぐ上がって(▲1五玉)、金を打たれて(△1六金、▲2五玉)の方がちょっと大変でしたかね。
つ:なるほど。
解:これでもね、(以降)こう打って(△2四香又は△2四銀)詰みそうではあるんですけど、こう逃げる手(▲3四玉)があるからね、下手すると逆転なんですよ。
解:これ、実戦で詰ますのは大変ですよね。
つ:ええ。
解:だから、終盤だと詰ますのに金という駒が大事なので、ここの時に金(図2から▲1五玉、△1六金)でしか王手ないですよね。
解:この金使わせる手が、大きかった。
つ:あー、なるほど。
解:駒の損得ではなくて、働きの方でした。
解:本譜、この竜を使われたので、つるのさん勝てない。最後の詰み、見事でしたけど、まっすぐ逃げておくのがチャンスでした。
解:終盤の場合は駒の損得は関係ないと。
つ:えーなるほどね。