tsuruno
#23 △つるの剛士 vs ▲池田さん 112手まで つるの○勝ち(津田沼カルチャー&将棋センター棋譜再生
局中の解説(解説者 藤倉勇樹四段)※解:解説者、井:井上ゆりな
 
解:はい、じゃ、これから解説いきます。
井:お願いします。
解:相振飛車で、矢倉対美濃囲いの出だしですね。
解:で、序盤、ちょっと、つるのさん工夫して、歩を一歩、得することに成功して、まぁ、なかなか良い出だしですね。
井:はい。
解:えーと、まぁ、池田君は矢倉にしている分だけ堅さで、まぁ、上をいってると。
解:で、さっき(本譜)は(図から△2四飛と)飛車回ったんですけど。
解:まぁ(ここでは)、銀上がって(△2四銀)、金上がって(▲3八金)、こー、棒銀をするような手(△1五銀)もあったかなと。
解:(以下)同香で取って(▲1五同香)、端ついて(△1四歩)、この矢倉、左側より右側が薄いですから、ま、こうやった方が弱点を攻める意味では良かったのかもしれないですけど。
解:まぁ、こういう手もあったと。
解:今(図より)、飛車回って(△2四飛)、金上がった(▲3八金)とこですけど、ま、この銀(△2三銀)を如何に上手く使えるかですね。
井:はい。
解:こっから考えられるのは、こっちに使うか(△3四銀)、やっぱり端で使うか(△1四歩、▲1四同歩、△1四同銀)、ですけど、こう使った(△3四銀)次がちょっと、まぁ難しいかなという気がします。
解:まぁ、銀を、こうか(▲6六銀)、こうか(▲7六銀)動かして、どうでしょうね。
解:この端をついてきたこの2手(▲1六歩、▲1五歩)をとがめる意味では、こうついた方(△1四歩といく案)が、主導権を握り易い展開かなという気がしますね。
井:ほー、じゃぁ、先生的にはそちらがおすすめ?
解:そうですね、こうやった方(△1四歩)が主導権を握り易いかなという気がしますね、はい。
局後の解説(解説者 藤倉勇樹四段)※解:解説者、つ:つるの、客:お客様(池田さん)
図1
図2
図3

つ:いやぁ、池田君、ドキドキさせられましたよ。
つ:それでは先生、ちょっと感想戦の方を。
解:そうですね、えー、ま、端から攻めて、香交換成功して、ま、つるのさんがだいぶ指し易い展開になったんですが。
解:まぁ、これ飛車回って(△8四飛)、飛車浮いて(▲6七飛)やったとこなんですけど(図1)
解:えっと、香車打ちましたよね(△7四香)、これがちょっと、なんか勿体なかったような
つ:ですね、なんだかよく分らなかったんですけど、もぉ、時間に追われちゃってね、指す手がなかったんですけど
解:まぁ、自然と、こう、銀上がっておいて(△1五銀)、まぁ、次にこう歩成って(△1七歩成)、▲同香でも▲同桂でも歩打つ(△1六歩)ような展開とか。
つ:なるほど。
解:やっぱり、この(1四の)銀が遊んじゃうと、必然的にその分だけ損しちゃうので。
つ:そうですね、ずーっと浮いてましたもんね、最後までね。
解:ええ、この銀(先手6六の銀)とこの銀(後手1四の銀)が活躍した方が勝つと言ったんですけど。この香車を打ってしまうと(△7四香)、こう、歩打たれて(▲7五歩)、こっちの銀(先手6六の銀)が活躍する展開(△7五同香、▲同銀)になりますよね、池田君の銀が。
つ:はい、池田銀が。
解:池田銀が。
つ:飛び出しましたね。
解:そうですね。
解:これの展開(以下△8八角成、▲8四銀、△同歩)は、結構池田君もやれると思ったんじゃない?
客:うん。
つ:これがね(8三の空間)、ちょっとヤだったんですよね、もぉね、既にね。
解:ただやっぱり、飛車の位置(▲6七飛)がちょっと悪いので、やっぱり、もしかしたら取られる(△8九馬とされる)分だけ苦しいのかもしんないですけどね。
つ:うーん。
解:(以下)こうやって(▲3一飛)、取って(△8九馬)、飛車引いて(▲6九飛)、馬寄って(△7八馬)、こうやって(▲3九飛)、桂打ったんですね(△5五桂)。

図2

つ:これがねー、ちょっと迷ったんですけどね、ちょっと早すぎたかなと思ったら
解:そうですね、これ、攻めるか守るか難しい所ですけど。
解:まぁ、やっぱり、桂打ち(▲7五桂)が嫌なので、つるのさんの形は。
つ:はい。
解:なので、(2一の桂を取られないように)桂馬はここは逃げておくとかいう手(△1三桂)の方が、まぁ、ちょっと渋いですけど。
つ:ええ。
解:相手の狙いを消すとかいうテーマかもしれないですね。
つ:なるほど。
つ:もー、桂馬を渡した瞬間に(▲7五桂と打たれるので)もう危なくなりますもんね、いきなりね。
解:そうですね。
つ:歩もここ(6五)まで延びてますしね。
解:ええ。
解:桂打つ(△5五桂)のは全然問題ないんですけど、引いた時(▲4八金引)に、この銀(△4七銀)がちょっと、えらく損しましたね。
つ:勿体なすぎたか。
解:やっぱり固いとこを攻めてるんで,あんまり効果がないというか。
解:こうなってしまうと(▲4七同金上、△同桂成、▲同金)、純粋に二枚換えで一枚損した計算になりますから。
つ:ええ、そうでした。
解:これで随分差が縮まりましたね。
つ:はい。
解:で、角打って(△6七角)。

図3

解:ここで▲7五桂という手、これ、池田君、考えなかった?
客:(頷く)
解:考えなかったか。
つ:考えなかったかー、これ、厳しいですねー。
解:この王様の頭(8三)が一番弱いところなので、ま、次にこう、▲8三香とか打って、△8三同銀に、こう、金を取る(▲6一飛成)展開にすれば。
つ:怖! いきなり将棋終わってましたね。
解:そうですね、あとは金寄ってきたら(▲7五桂のときに△6二金寄)、▲6四歩突いて、△同歩に、▲6三香のような展開で。
解:これは、ちょうど持駒をフルに使える展開なので良かったですかね。
解:まぁ、△6三同金なら、▲同桂成でも良いですし、もぉこれ、取っちゃって(▲6一飛成)、△同銀に、こう▲8三金打って
つ:あらー
解:引いて(△7一玉)、桂成り(▲6三桂成)の展開もありますしね。
つ:あらららららら。
解:だから、▲7五桂が急所だったのかな、という気がします。
つ:本譜は、ここに香打ったんですよね(図3から▲6二香)。
解:ああ、そうですね。これはウッカリしちゃった、池田君? これ、金で取られるの(△6二同金寄)。
客:(頷く)
解:これちょっと、取られちゃってね、損しちゃったかな。
つ:うーん。
解:やるんなら、単にこう突いておいて(▲6四歩)、△同歩にね、打つんなら、こっちから打った方が(▲6三香)。
つ:はあー。
解:ただ、ちょっとこの場合足りないか。同金(△6三同金)で桂打つような(▲7五桂)。
解:ま、とにかく、ここがやっぱり急所(▲7五桂)だからね。
つ:でしたねー。
解:これは覚えておいて損はないと思うから。
つ:うん。
つ:もー、池田君にちょっと助けられたとこあるよね。
つ:まぐれ勝ちでしたよ、これ、池田君。
つ:どうだった、池田君、やってみて?
客:ちょっと楽しかった。
つ:ちょっと楽しかった。ハハハ、「ちょっと楽しかった」です。池田君ね。
つ:まぁ、でもこれからもずっと将棋続けるんだよね?
客:はい。
つ:うん、学校でもね?
客:はい
つ:うん、ぜひとも将棋、やって下さいね、これからもね。
つ:あと、世界の将棋の方も勉強して下さいね(※注)。
客:はい
解:▲7五歩とかも迫力ありましたしね、ほんと今後が楽しみな。
つ:そうですねぇ。ほんとに、もぉ怖かったですよ。
つ:ごめんね、大人げなくてお兄ちゃんね。おっさんだよね、もー、こんなねぇ?
客:うん。
つ:うん。ワハハハハ!
解:ワハハハハ。
 (※注:会場には象棋の第一人者でもある所司和晴七段の姿があった。ここで将棋教室を開いている)