tsuruno
#2 ▲つるの剛士 vs △百本さん 72手まで つるの●負け(三軒茶屋将棋倶楽部棋譜再生
局中の解説(解説者 高野秀行五段)
 はい、今、つるのさんが▲5六銀と出た局面です。
えー、つるのさんが四間飛車から振ってきまして、また戻ってきまして、穴熊で堅陣が組まれております。
で、対して百本さんの方は急戦策を取ろうとしたんですけども、少しですねー、押し込まれてしまっています。
で、プロの目から見ますと、先手の方が少し作戦勝ちといった局面です。
また、次にですね▲4五銀と出て、角がいじめられてしまいます。
この角をいじめられて、ちょっと厳しいので、ここ当然なんとかしなくてはいけません。
ただですね、で、まだ局面として優劣がはっきりとついた訳じゃないので、この後の戦い方に注目したいと思います。
局後の解説(解説者 高野秀行五段)※解:解説者、つ:つるの、客:お客様(百本さん、観客)
図1
図2
図3

図1

解:ここは、つるのさんうまくやりました。
つ:あー、そうですか?
解:(お客様の方が)ちょっと失敗しちゃったかなというぐらいです。
客:そうですねー。
解:あー、でも局面はそこまで(失敗)というわけではないんですが。
解:次につるのさんはこれ(▲4五銀)で角が取れそうですから、少しいいのかなと思ったんですが。
解:△8六歩ついて、▲同歩。△7五歩、非常にいい順だったですね。
つ:あー、これが痛かったです。
解:角、逃げるんじゃなく、相手の角を攻めていこうという考え方です。
解:▲4五銀でて、(△7六歩)取って、ここはプロがやっても、まったく一緒の局面になります。
解:で、取りまして(▲4四銀)。
つ:取りました。
解:で、(△7七歩成)なりました。
解:で、つるのさん、ここで▲3五銀と引かれたんですけども、これも悪い手では無いんです。
つ:えー。
解:まだここ(守りの駒)、いっぱいいますよね。で、駒損になるんですが、▲3三銀成。
つ:この度胸ですね。
解:で、まー、桂馬(△同桂)で取りますと、歩(▲3四歩)があります。
解:金(△同金)で取って、歩(▲3四歩)を打って、で、金(△4四金)が上がって
解:で、もうここ(3筋)破っちゃおうというんで…
つ:角を打っちゃう。
解:角(▲3三角)を打ち込んでしまうという順。
解:これでも十分、つるのさんの方が指せたんじゃないかなと思うんですね。
つ:あー、そうですか。このまま桂馬(△同桂)で取られて、
解:桂馬(△同桂)で取って、歩を成って(▲3三歩成)、逃げたら(△4一玉)ここに桂馬(▲5六桂)打てますね。
つ:あー、両取りですね。なるほど。
解:こうゆう風に1枚1枚はがしていくという形になれば、王様の形が活きていきますんで、これもあったかなと思います。

図2

解:で、この後もですね、つるのさんね、悪い手やってる訳じゃないんですが、1カ所だけ、すごく間違えを犯してしまったんですね。
つ:えー、
解:ここで▲3五銀(図2)とひきまして、で、取って(△8六飛)
つ:下にきました。
解:これ(▲7七桂)も、とってもいい手です。
解:飛車が成りました(△8八飛成)。桂馬(▲6五桂)が上がりました。
つ:あー、上がりました。
解:そして、ここで取られて(△同銀)、非常にするどい手ですよね。
客:はい。
解:で、百本さん。
解:▲同歩でちょっと一瞬、駒損になるんですが、△3六桂と打って、とても厳しいですね。
つ:びっくりしました。
解:取るとねー(▲同飛)、ここ(△5八竜)取られちゃいますからね。
つ:銀がやばいと思って。
解:これもう、逃げました(▲3七銀)。
解:で、△5五角と、これもいかにも筋の良い手です。急所中の急所という手ですね。
解:で、やっぱりこのライン残したらダメですからね。

図3

解:で、こうなりました。で、つるのさん、ここで非常に悪い手やっちゃったんです、これ(▲5六歩)。
つ:あー、これか、やっぱり!
解:角(△5五角)がここにいる分、嫌なのは分かるんですが、こう(△7七角成)なってくれれば得なんですけど、1個出られて、ここ(△6六角)になっちゃったんですね。
つ:これ、完全に見逃してましたね、僕。
解:そうですよね、あー!って声があがってましたよね。
つ:はい、言いました。腹から声が出てました。
解:で、この一手がなくて、▲3六銀と取っておけば、えー、少しつるのさんの方が優勢じゃないかと思います。
つ:そうですか。
解: はい、まだ嫌なところ、△3四香車とか、いろいろまだあるんですが、こういってやっぱり穴熊なんで、もう一回入れておく(▲2八銀)。
つ:あー、ここで。
解:はい。で、取ったら(△3五香)▲同銀と戻しておいて、形を直してあげるといいですね。
つ:あー、なるほど、これで元通りですね。
解:はい。元通りに直してあります。
つ:うんうん。
解:あの、穴熊の場合、やっぱりどうしても(守りの)金、銀、どうしても残さなくてはだめですね。
つ:はい。
解:ちょっと、ここが残念なところです。残念だったんですけれど、
解:でも、百本さんは切れ味鋭いですわー。
つ:あー、参りました、これ。
解:いつも来てるお客さんに百本さんに棋風聞きたいですねー。
解:どうですか、百本さんは?
客:上手ですよ。
つ:もうー、先に行ってくださいよー。困りますよ。