tsuruno
#17 △つるの剛士 vs ▲細井さん 90手まで つるの○勝ち(北千住 東口将棋センター棋譜再生
局中の解説(解説者 野月浩貴七段)※解:解説者、井:井上ゆりな
井:さてさてどうですか。
解:ここまでは、お互いに百点満点かな。
解:先手のお客様が、中飛車。で、つるのさんが三間飛車。
解:で、いま、戦っていて、ちょうど駒組みが終わったくらいですね。
井:はい。
解:ただ、問題があるかもしれないとしたら、直前に今、こう△4四角と上がった。これ、ちょっと面白い手なんですけど。
井:ちょっと、気になりました。
解:普段、あんまり見たことのない手。
解:普通は、飛車(△3四飛)が上がったり、銀(△4二銀)が上がったりするのだけれど、角を上がったっていうのは、こっち(△4四角から左の筋)を狙うつもりなのかどうか。
井:こっち(△4四角から左の筋)を攻めるってことですか。
解:うん。つるのさん最近好調だから、何か新しいアイデアが出てきたのかなあと、期待とともに見ているだけれども、それが出てきていないとしたら悪い手。
井:えー。
解:出てきていたらすごい良い手。だからこの後の、つるのさんしだいでこの手が、良い手になるか、悪い手になるか。
井:こっち(△4四角から左の筋)を攻めれば良い手なんですか。
解:うん。こっちの筋に使えればよい手。あと、ここにいる(3一の)銀を、このように(△4二銀、△3三銀、△3四銀)攻めに活用できたら。この手(4四角)が100点どころか、200点ぐらいになる手かもしれない。
井:はあー!
解:だけど、(先手に)この(6八の)銀で(▲5七銀〜▲4六銀〜▲4五銀と)攻められたら、(つるのさんの手は)0点の手になってしまうかもしれない。
解:ハイリスク、ハイリターンです。
井:えー、やばいじゃないですか。
解:でも、今日は積極性がありそうだから期待できると思う。
井:じゃ、がんばって頂きたいですね。
解:はい。
局後の解説(解説者 野月浩貴七段)※解:解説者、つ:つるの、客:お客様(細井さん)
図1
図2
図3
図4

つ:先生。結果はあれでしたけどねー。
解:はい。途中がですね。
つ:なんか、ぼーとしてしまいましてね。
解:これは、びっくりしてしまいました。(図1から、△2二飛!、▲5三歩成)
つ:びっくりしましたね。僕も。思わず悲鳴が出てしまいましたけど。

図2

つ:それは、だいぶ過ぎてですね。ここの局面ですね。
解:はい、今、細井さんが角(▲3一角)を打った局面なんですけど。
解:解説では、僕はこっち(△7二飛)にいくのではないかと、言っていたんですけど。
解:ここ(△2三飛)良い手でしたね。
つ:はー。
解:まだ、ちょっと苦しいんですけど。
つ:苦しいですね。
解:良い辛抱でしたね。これで、と金を取る狙いがあるので、角成って(▲5三角成)、銀を出た(△4六銀)と。
つ:はい。
解:はいそうですね。
つ:もう、攻撃しかなかったです。
解:そうですね、3枚(5五の角、5六の歩、4六の銀)しかいないですから。これで攻めるんですけど。
解:で、ここで細井さんが、金でこの歩を取っていれば(▲5六金)、かなり良かったかもしれません。
つ:あー。
客:えー銀を動かないでねー。
解:えー、銀がいたので取れなかったですけど、銀が動いたので、こっちが取られて(▲5六金)、両方守れないですね。
つ:あー。
解:これだとちょっと、苦しかったかもしれないですね。
つ:あら。
解:で、ただ、金が上がって(▲4八金上)がんばったので、1枚ね待望の金がはいりましたよね(△4七銀成)。
つ:はい。
解:で、▲同銀と取りまして、で、そこでがむしゃらに金を打っていった(△5七金)という。(図3)
つ:なるほど。

図3

解:で、▲同銀、△同歩成となりまして、形勢がだいぶ、あとでね桂馬(7七の桂)が取れたので、縮まりました。
つ:はい。
解:ここでも、金(△5七金)を打った時に(図3)、銀で取ったんですけど、金で取る手があったと思うんですけど。
つ:はーはー。
解:ちょっとね、玉の守りの金なので、こちらには行き辛いですけども、これですと、△同歩成、▲同飛となったときに角取りになる。
つ:はい。
解:先ほどは金(▲5七同金)じゃなくて、(▲5七同銀としてしまい)こういう形に(図4)なったので、(7七の)桂馬が取れたんですね。
つ:あー。
解:それが、こう(▲5七同金、△同歩、▲同飛)なっていますと、桂馬が取れない(6八の銀が効いている)と。
つ:はい。
解:ちょっと辛かったかもしれないですね。
つ:金と銀の働き一つで、全然違ってくるのですねー。
解:えー、この場合、玉は直接攻められていないので、薄くても良いんですけども。この桂馬を取られなくするというのがポイントでしたね。
つ:なるほどねー。うーん。
解:ただ、早指しにしては、お互い、お二人とも非常に強くて、いい戦いだったではないでしょうか。どうですか。
つ:どきどきしましたよ。細井さんどうですか。
客:もう、最後はね、秒読みに追われちゃって頭真っ白でした。
解:そうですね。金打って取られた手や、桂打って取られた手はちょっともったいなかったですね。
つ:毎回、私も頭真っ白なりながら、やっているのでねぇ。わかりますけど、これが早指しの怖いところですね。
つ:金と銀の活用の仕方が今回ポイントでしたよね。
解:大きかったですね。